molと親友になろう
こんにちは、ナツキです!
さて、
前回は「mol」のお話をしました。
だいぶ耐性は
ついてきたかと思いますが、
高校化学は、molの概念を、
個数だけでは許してくれません。
このままでは、まだmolと
知り合いくらいにしか
なれていません。
親友になって、
molのことなら何でもわかる
ようになると、
計算がメチャメチャできるようになります。
時間配分の面でも、
テスト中の安心感の面でも、
計算を制する者は化学を制す。
といっても過言ではありません。
受験で、
「時間内に終わらなかった。
合格発表まで結果が不安。」
とならないためにも、
まずは、今回の内容までマスターしましょう!
では今日は、1molの、
重さと体積についても
考えていきましょう。
まずは重さです。
1ダースの卵の重さは
何グラムでしょう?
1個の卵を100gとすると、
1ダースだと12個なので
1200gでしょうか。
では、
1molの炭素の重さは
何gでしょう?
この重さのことを、
「モル質量」と言います。
この「モル質量」は
原子や分子の種類ごと
に決まっています。
卵12個とドーナツ12個の重さは
違いますよね。
それと同じです。
1molの炭素は、
6.0×1023個ありますが、
全て合わせると12gあります。
これがモル質量です。
この方面から聞かれる問題もあります。
炭素24gは何molか?
この場合は、また、
「1=」の形にしてあげましょう
すると、炭素の場合
1mol=12gなので、
1=12g/molとなります。
24gなので、
24g/1
=24g/12(g/mol)
=2mol
となります。
このように定義に
重さが加わりました。
つまり、
1mol
= 6.0×1023個
=M(モル質量)g
と書くことができます。
次は気体を見ていきましょう。
気体の場合、
少し考え方が少し変わってきます。
その理由には次の法則が
関係しています。
アボガドロの法則
「同一圧力、同一温度、同一体積
のすべての種類の気体には
同じ数の分子が含まれるという法則」
むずかしいので、
逆に言いますと、
「同じ数の分子を含む気体は、
同じ温度、同じ圧力なら
体積は同じになる。」
ということになります。
では、気体の分子の数の基準は
どうやって決めるのでしょう。
ズバリ、
1molの気体の分子の数
を基準にします。
1molの気体は、
今までの考え方から、
6.0×1023分子ですので、
6.0×1023分子を含む気体、
つまり、1molの気体は、
同じ温度、同じ圧力なら
体積は同じになる。
ということになります。
この温度、圧力を
化学で一般的に用いられる、
標準状態(0℃、101.3kPa)
の場合で考えると、
占める体積は、決まっていて、
「22.4L」
となるのです。
これは分子の種類によらず、
どんな気体についてもいえます!
つまり、標準状態では、
定義にさらに気体の体積が加わり、
1mol
= 6.0×1023個
=M(モル質量)g
=22.4L
と書くことができます。
この方面から聞かれる問題もあります。
酸素44.8Lは何molか?
この場合も、また
「1=」の形にしてあげましょう
すると、標準状態の場合、
どんな気体でも、
1mol=22.4Lなので、
1=22.4L/molとなります
44.8Lなので、
44.8L/1
=44.8L/22.4(L/mol)
=2mol
となります。
今回、molについての概念が2つ
追加されて、
「個数、モル質量、体積」
の3つの方法で「mol」が求められる
ようになりました。
あとは、
1mol
= 6.0×1023個
=M(モル質量)g
=22.4L
から、求めたい単位に合わせて
適切な「1=」の形を
作るようにしましょう。
これで、molを求めろ
という問題は全て解けるように
なったはずです。
まず、
「1mol=」という定義を
3パターン書いてみましょう。
そして、
それを見ながらでもいいので、
問題集の、
「molを求めろ」
「炭素〇〇gは〇〇molか」
「酸素〇〇Lは〇〇gか」
といった、
同じ「法則」を利用する
問題を解いてみましょう。
この考え方が、
これからの計算問題の
基礎になります。
それでは今回はこの辺で。