中和でできるのは塩と水?~反応式攻略への道~
こんにちは、ナツキです!
今日は、ブレンステッドの定義を
使って、
あなたの苦手な、反応式
の説明します。
あなただけでなく、受験生は
「反応式が覚えられない」
なんて人がとても多いです。
この反応式ができないと、
受験中、精神的にきついです。
というのも、あれだけ頑張って
できるようになった計算が、
反応式を書けないと、
始めることもできないのです。
受験用紙を回収されいてるとき、
計算の枠は大きいので、
他の人の解答が見えたりします。
そこがみんなできているときに、
自分ができていないと、
「受からなかったらどうしよう」
とすごく不安になります。
逆に、
自分ができていて、人が書けていないと、
メチャメチャ安心します。
安心して、合格通知を待つためにも、
今日は反応式をかけるようにしましょう。
今回書いてもらう反応式は、
ブレンステッドの中和、
その中でも、
「追い出し反応(弱酸の遊離)」です。
そもそも、化学反応というのは、
「酸・塩基反応」と
「酸化還元反応」
に分けられます。
そのうち、酸・塩基反応(中和)は、
酸と塩基の定義ごとに、
さらに3種類にわかれます。
・アレニウスの定義
・ブレンステッドの定義
・ルイスの定義 です。
反応式は、この3種類のうち、
どの定義かを考えて作れば、
すべて作ることができます。
覚える必要はないんです!
「酸と塩基が反応すると、塩と水ができる。」
あなたがよく知っているこれは、
「アレニウスの定義の中和です。」
以前説明したように、
ブレンステッドの中和では、
「酸と塩基が反応すると、
塩基(共役塩基)と酸(共役酸)」
ができます。
受験では、この反応が、
有機なども含めた広い分野で
メチャメチャ出題されます。
ではこの、「酸の強さ」を
利用した、反応式を見ていきましょう。
CH3COONa + HCl → NaCl + CH3COOH
この式の説明で、
『弱酸の塩+強酸→強酸の塩+弱酸』
などと解説や参考書には書かれます。
「日本語喋ってください」
って感じですよね。
この式で「塩と水」なんて
できてないですよね?
ならば、
ブレンステッドの定義で考えるべきです。
CH3COONa + HCl → NaCl + CH3COOH
HClが酸、CH3COO−が塩基として反応し、
Cl−という塩基と CH3COOHという酸に
なっているのです。
結果として、
塩酸(HCl)によって、
HClより弱い酸の
CH3COOHが遊離されるので、
この反応を、
「弱酸の遊離」といいます。
ここで大切になってくるのが、
酸の強さです。
HClとCH3COOHでは、
HClのほうがKaが大きく
酸として強いです。
だから、酢酸の共役塩基である
CH3COO−にH+を与えられます。
しかし、
CH3COOHはHClの共役塩基である
Cl−にH+を与えることはできないのです。
与えても、
「私のほうがあげたいから」
と返されてしまします。
だから、
NaCl + CH3COOH → CH3COONa + HCl
という反応は起こりません。
つまり、酸は自分より弱い酸の
共役塩基としか反応しないのです。
それが分かれば、作り方は簡単です。
①まず、
Hを与える酸の式 HCl → Cl−
受け取る塩基の式 CH3COO− → CH3COOH
をたてます。
②あとはこれを足し合わせると、
HCl + CH3COO− → Cl−+CH3COOH
となり、
③これの両辺に適切なイオン、
今回の場合はNa+を足せば、
CH3COONa + HCl → NaCl + CH3COOH
となり、完成です!
では、この方法で、
「酢酸と塩化アンモニウムの中和」
の反応式をノートに書いてみましょう。
このブレンステッドの中和が、
反応式のなかでも再頻出であり、
もっとも広い範囲で求められる考え方です。
反応式のスタートラインとして、
ぜひマスターしてください。
それではこの辺で。